PRIME PIECE

Q & A

アパレル業界のさまざまな課題・検討事項をQ&A形式でまとめました。

売れる店舗と売れない店舗の差が大きく出はじめた
出店が加速し、店舗数が拡大すると「店舗販売力のばらつき」「適正在庫の設定ミス」「全体最適と個店対策のバランス崩れ」が起こりがちです。
MDとして全社共通での強化商品を設定し、各店必要な在庫を確保し、店舗と意思を合わせながら販売していく体制が必要となります。
基本発注量が多くなり、売れ残るリスクが拡大した
ブランドの売上規模が高まるほど1品番の発注量は多くなります。
売れ残りを減らすには、MDとして「売るもの」「見せるもの」を特定し、週次販売計画に基づく発注数量のガイドラインを作成する必要があります。 メリハリをつける発注の仕組みを構築することが重要です。
本部の販売意思が店舗に伝わらず、売れ筋が分散した
本部が売れ筋と考えてブランド全体で量を積んだとしても、各店舗の入荷数は少量のため、本部の考えを販売員が感じとれない場合があります。その結果、売れ筋と考えた商品が思ったように売れず、生産を控えた商品が想定以上に売れるということも起こり得ます。このようなミスマッチをなくすには、本部としての戦略発信やVMDアナウンスを徹底し、強化販売の意思をしっかり店舗に伝えることが必要です。
店舗数増加とともに、イレギュラー時の対応が行き届かなくなった
売れ筋の欠品補充、クレームへの対応、販促、セール、ディベロッパーからのイベント依頼などは、店舗でイレギュラーに発生します。これらの業務は、出店数が増加するほど対応が行き届かなくなりがちです。この問題を解決するには、現場の責任者と確認しながら全社で使える仕組みを構築していく必要があります。
本部の増員によって、対応・考え方・方向性にばらつきが発生
人員が増えれば増えるほど、ミーティング・会議・曜日別の業務内容を整理する必要性が高まります。組織や人ありきではなく、本部のそれぞれの機能ありきでチーム体制を構築していき、「情報共有」「議論」「意思決定」の区分けとともに、実行のための会議体を構築していく必要があります。
起案~判断のプロセスが確立できていないため、行動に遅れが発生した
本部の人員が増えると、現在本部をリードしている方の部下が増えていきます。会議体の整理と同時進行になりますが、どのように担当分けを行うのか、いつまでに誰が何を決めるのかを明確にする必要があります。
MDの担当者が変わると、成果も変わってしまう
MD担当者が培った知識やスキルは、企業にとって大切な財産です。個人の中に蓄えられたノウハウを見える化し、情報共有の方法・職務分掌を設定していかなければ、人材は育たず、組織全体としても強くなっていきません。
同じ数値でも、分析手法・読み取り方にばらつきが発生しはじめた
現状使用している帳票内容の棚卸しを行い、何を重点的に見ているのか、何を判断に活用しているかを特定する必要があります。 特に個人で作成し、個人で使用している帳票が多くある場合は、かなり分析手法にばらつきが生じます。
まず、必ず見なければならない共通の指標・数値を設定します。このフォーマットを用いて帳票について気づきを議論することが、メンバーの分析手法・読み取り方のベクトルが自然に揃う最短ルートとなります。
各店舗ごとの特性に品揃えが連動していない
同一ブランドでありながら店舗ごとに坪数、内装、什器を変えることがあります。このような店舗戦略をとる場合、まずは標準的な店舗を設定してグループ化を行い、できる限り全体標準型から個店対応へ落とし込まなければ業務が煩雑になりがちです。 また、「店舗の売れ方の違い = 店舗の販売手法のクセ」かどうかを見極めることも必要になります。